2021年10-12月期 雑誌印刷部数を可視化する
目次[非表示]
2021年10月~12月期の雑誌印刷部数が日本雑誌協会より発表されましたので、最新数値の比較を見ていきたいと思います。
主要トピック
講談社「With」が休刊
この期間の大きな動きとしては、講談社の女性誌「With」が事実上の休刊となりました。ヤフーニューストップにも掲載され、大きなニュースとなりましたが今後はWEBサイトでの展開に注力していくそうです。
祥伝社「Zipper」が復刊
Withが休刊となった一方で、2017年に休刊となっていた青文字系女性ファッション誌「Zipper」が復刊するというニュースも話題となりました。今後の発行・編集はきゃりーぱみゅぱみゅを生み出したアソビシステムなどが担うことになるそうです。
部数が増えた雑誌
ここからは具体的に部数が増えた雑誌と、減った雑誌をそれぞれ見ていきたいと思います。
前年同期比との比較でみると、最も部数を伸ばした雑誌は「CREA」で「ナンプレメイト」「CanCam」と続きました。
順調な「美的」
全体傾向としては小学館のコスメ誌「美的」が堅調に伸びていることが分かります。
部数が減った雑誌
ここからは部数が減った雑誌を見ていきます。今回は前年同期比で30%以上減少しているメディアをピックアップします。
そろそろ限界か「テレビマガジン」
毎期部数の減少が止まらないのが、子供向け雑誌の「テレビマガジン」です。四半期ごとに1万部ほど減少しており、2023年以降の存続が危ぶまれます。
結構危ない「AERA」
社内中吊り広告の印象が強かった朝日新聞社の「AERA」は、部数減少のイメージは少ないかもしれません。しかしグラフで見ると、結構危ない推移をしていることが分かります。
このままの推移で進むと2024年には紙の部数が0に差し迫る勢いで、今後の部数減少が止められないとすると、デジタル完全移行のニュースも近いかもしれません。
好調「ハルメク」の部数を確認
気になる「ハルメク」の部数は385,667部、前年同期比1%増となっています。ここにdマガジンの数値を足すと実質50万部をすでに超えているかもしれません。
ハルメクの編集長はNHK「仕事の流儀」でも取り上げられており、徹底したABテストと読者リサーチで部数を伸ばしていることが番組からうかがえます。
雑誌の盛衰興亡は読者人口の要因大!?
雑誌メディアの盛衰興亡は人口分布に大きく比例しているようです。ハルメクがボリュームゾーンである50~54歳を狙い成功したというのも、こうした人口分布グラフと比較すると理解しやすいのではないでしょうか。
以上、2021年10月~12月期の印刷部数の比較解説でした。
これらデータは下記ダッシュボードにも反映させておきますので、各メディアの詳しい部数推移は下記よりご確認ください。
ダッシュボード
データポータル版はこちらからもご覧いただけます。
※当社では広報活動のサポートの他、各種ダッシュボード作成もサポートしています。お問い合せフォームよりお気軽にお問い合せください。
▼合わせて読みたい