2021年1-3月期 雑誌印刷部数を見える化してみる
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※2023/8/14追記
雑誌などの部数記事は3ヶ月に一度最新のものを更新しています。最新数値は下記記事やメディア分析一覧記事より最新情報をご確認ください。
先日2021年1月~3月期の雑誌印刷部数が日本雑誌協会より発表されました。
前年同期比との比較ではどのような傾向が出るでしょうか。
雑誌印刷部数の動向
「印刷部数」とは、雑誌協会加盟誌を印刷証明付きで、1号あたりの平均印刷部数として年4回公表しているものです。
今回のブログでは、最新の2021年1~3月期の数値と1年前の2020年1~3月期の数値を比較し、状況を見ていきたいと思います。
※休刊になった雑誌
対象メディアのうち、ここ1年で残念ながら休刊となってしまった雑誌は、「Domani(最終部数:30,500部」、「JJ(最終部数:51,533)」のファッション誌2誌です。
※月刊から季刊発行へ変更
月刊誌であったアラフィフ向け女性誌の「HERS(部数:40,700部)」が2021年度より、年4回の季刊誌へと変更になりました。
※印刷部数非公開へ変更?
「MEN’S EX (直近部数:13,633部)」「Ray(直近部数:45,033部)」「CREA TRAVELLER(直近部数:30,000部)」「栗原はるみ haru_mi(最新部数:201,000部)」は最新の数値が公表されていません。
※雑誌名の変更
「実践障害児教育」は「実践 みんなの特別支援教育」に変更になりました。
部数が増えた雑誌TOP20
「Myojo」がV字回復、雑誌不況下でも絶好調の「ハルメク」
1年間で印刷部数が増えた上位3誌全てにおいて、「Myojo(47.1%UP)」「POTATO(45.7%UP)」「duet(45.5%UP)」と、男性アイドル誌がランク総取りという結果となりました。
女性専用アニメマガジン「PUSH!」も15.5%増と好調で、巣ごもり期においてジャニーズ系など、意外にも女性向けの専門雑誌が強いことが分かります。
「Myojo」はターゲット層を広げることに成功しV字回復となる333,333部を達成。
アラフィフ女性誌である「ハルメク(旧「いきいき」)」は、2016年に雑誌名を変更してから部数が急上昇、最新の数字では384,333部と40万部達成も目前に迫っています。
Myojoは中高生メインから、大学生・社会人までの読者層拡大を図り、2019年8月号から2020年7月号まで1年間、すべての号で前年実売を超えることを達成し、絶好調が続いています。
女性誌No.1の「ハルメク」が販売部数32.1万部を記録!出版不況の中、6期連続伸長!(日本ABC協会発表)
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000026.000034765.html
ハルメクは公式You Tubeチャンネルも展開、現在1.5万人以上が登録しています。
部数が減った雑誌ワースト20
1万部割れが目前に迫る「健康」
一方で発行部数が減った雑誌に関しては、主婦の友社の「健康」がワースト1位で50.1%の減少となりました。
健康は創刊から45年を迎える健康誌で、現在の読者の平均年齢は70歳ということです。昨年には月刊誌から季刊誌へと変更していますが、1万部割れが目前に迫っています。
巣ごもり生活は女性情報誌に強い影響!?
減少率ワースト3位と5位には、女性情報誌である文藝春秋の「CREA」、マガジンハウスの「OZmagagine」がランクインしています。
特にこの2誌は2020年以降極端に部数が減っているのが特徴としてうかがえます。巣ごもり期で出かける機会が減ったことや、女性の雑誌への支出が減っていることなども想像できます。
全体の傾向
ここ1年の全体比較で見ると、3/4の雑誌が発行部数の減少もしくは休刊しているということが分かりました。
dマガジンへ販売戦略を鞍替えしている雑誌メディアも少なくないと思われますが、雑誌メディアの今後が注目されます。
ダッシュボード
以上の数値変化を踏まえ、ダッシュボードを最新数値に更新しました。
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