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Spotifyのバイラルトップ50が広報担当者にも結構アツいのではないかと思う件


目次[非表示]

  1. 結構アツいSpotifyバイラルトップ50
  2. なぜ今、泰葉がTOP50に入るのか
  3. TikTokがSpotifyに与える影響
  4. Spotifyはあらゆるサイトをクローリングしている!?
  5. これからの流行はアルゴリズムが作る!?
  6. ブレードランナーやブラックミラーの世界は近い
  7. メタバース時代の広報担当の役目とは
  8. ※12/1追記

巷ではメタバースがバズワードとなっていますが、今後のデジタル世界において、リコメンドアルゴリズムがどのように動いているかを理解しハックしていくことは、今後の広報担当者にとってみても非常に重要事項となってくると考えられます。

そんな中、あまり話題にされませんがSpotifyのバズの芽を発見するアルゴリズムがどうやらなんか凄そうなので、今回はこちらを解説してみたいと思います。

結構アツいSpotifyバイラルトップ50

Spotifyには様々なプレイリストが公開されていますが、その中で少し異色なのが「バイラルトップ50」というプレイリストです。

再生回数ランキングで計測される「トップ50」はあまり代わり映えしませんが、このバイラルトップ50は結構日々変動している感触です。

このバイラルトップ50の仕組みに関しては下記サイトで一部推測されていますが、アルゴリズムの動きに関してはまだまだ公表されていない部分が多く、その一方でピックアップされる曲がバズの芽(だと思われる小さな芽)を確実に摘んでいることを見て取れることからも大変興味深いものがあります。

  「バイラルチャート」に見る、リスナー主体のヒットの生まれ方 注目度はどう測定されるか。3つの基準と、ランクインする3種類の傾向を探る Kompass(コンパス) ミュージックガイドマガジン by Spotify&CINRA

上記サイトによると、Spotifyがバズを計測する指標は、

  1. Spotifyサービス内で直近の再生回数がどれだけ上昇したか
  2. TwitterやInstagramなどのSNSに楽曲がどれだけシェアされたか
  3. どれだけその曲が新しく発見されたか

の3指標で計測しているということです。

1に関してはTwitterトレンドのベースとなると思われる順位相関のような指標で見ているのかもしれません。

2に関してはTwitterなどの投稿数を単純に見ているだけではなさそうであることが今回分かりました。

3は記事からはよく分かりませんが特徴量を作るとすると、外部SNSからのリンク経由によるアーティストのフォロー率などが取れると面白そうな気がします。

なぜ今、泰葉がTOP50に入るのか

例えば現在バイラルトップ50の4曲目に上がっているこの「フライト 日 '89 (FRIDAY)」を一例にあげてみます。

このフライディ・チャイナタウンをサンプリングしたと思われる曲は、何故トップに上がっているのか分からない曲の筆頭です。
(追記:その後SpotifyからBANされてしまいましたのでYou Tubeを載せておきます)

こうした何故上がってきたのが良くわからない曲の原因を調べるのが、アルゴリズムハックにとってのファーストステップとなるかと思います。

この曲はグーグル検索しても詳細は全く出てこなく、海外のサンプリングユーザーの音源であることが推測されます。89年も意味不明で、あえて意味無し日本語感を狙っている感もあります。


TikTokがSpotifyに与える影響

日本でのバズリのきっかけはこちらの2021年9月のTikTokだったと推定されます。


Spotifyはあらゆるサイトをクローリングしている!?

音声データを一旦画像にしディープラーニングで畳み込み処理をしていたり、自社サイト以外のWEBサイトからもスクレイピングして自然言語処理でバズの芽を探っているような変態Spotifyさんであると、今現在であればもっと凄いことをしているのかもしれませんが、TikTokのデータを調べている可能性は大きいかと思います。

  Spotifyのレコメンデーションエンジンの機械学習アルゴリズムについて解説します | AI作曲 音楽AI開発 DTM 音楽理論 デジタル時代の新しい音楽学校 未来の音楽を今創ろう 最新TECHで音楽にイノベーションを 音楽TECH学校 CANPLAY AI作曲&音楽AI開発 音楽の人工知能アカデミー


これからの流行はアルゴリズムが作る!?

筒井康隆の小説「残像に口紅を」がTikTok経由でバカ売れしたことは記憶に新しいですが、こうしたアルゴリズムによる急上昇トレンドを元にした消費というのは、今後ますます増えてくることが想定されます。

こうした動きを捉えていくことが、今後の広報活用により重要となってくるでしょう。

  「TikTok売れ」で30年前の実験的SF小説が3万5000部の緊急重版……メガヒットに出版社も熱視線 TikTokで本を紹介する動画が流行し、紹介された本の売り上げが急増する現象が起きています。SF作家・筒井康隆氏による「残像に口紅を」もその一冊。いったい、なにが起きているのでしょうか https://www.businessinsider.jp/post-240199

ブレードランナーやブラックミラーの世界は近い

映画ブレードランナーやブラックミラーで扱われている世界感など、SFモノとしては今見ると既に陳腐化して見えてしまうほど、近年のテクノロジーの進化は半端ないわけです。

ブラックミラーの初期の2割くらいは既にもう既に実現できてしまっているのではないでしょうか。


メタバース時代の広報担当の役目とは

従来は"人脈”や"リレーション"と言われやすかった広報担当の役目も、メタバース時代には180度変わってしまうかもしれません。

  1. まず人の心を理解すること(従来広報)
  2. 次にアルゴリズムの心を理解すること(メタバース広報)

メタバースが進むに連れ、これらはより重要となってくるのではないでしょうか。

以上、Spotifyのアルゴリズムの解説でした。

※12/1追記

案の定本格的にバズっているようです。
ここで振り返るべきは、Spotifyのブームの目を摘む恐ろしいアルゴリズムとTikTokの拡散力でしょう。


こちらでフライト 日 '89 (FRIDAY)の作り方の解説動画を見つけましたのでご興味ある方はぜひ。著作権はクリアしているのでしょうか。


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