2021年4-6月期 雑誌印刷部数を可視化してみる
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2021年4月~6月期の雑誌印刷部数が日本雑誌協会より発表されましたので、前年度との比較を見ていきたいと思います。
雑誌印刷部数の動向
「印刷部数」とは、雑誌協会加盟誌を印刷証明付きで、1号あたりの平均印刷部数として年4回公表しているものです。
今回は最新数値である2021年4~6月期の数値と前年度数値を比較し、各種状況変化を見ていきたいと思います。
休刊となった雑誌
残念ながら大手出版社の民事再生が続きます。中規模出版社エイ出版が2012/2/9、民事再生法を申請しました。
これにより長い歴史があった「Lightning」「2nd」などを中心に、「CLUTCH Magazine」「趣味の文具箱」「Men’s PREPPY」「PREPPY」といった雑誌が、ヘリテージ社に事業譲渡されたということです(新生Lightningが7/30に発売されています)。
不定期刊行となった雑誌
光文社のファッション誌「JJ」が、2021年2月号を最後に月刊での発行を終了しました。
今後は不定期で刊行していく予定とのことです。
部数が増えた雑誌TOP20
今回、増加率は「別冊少年マガジン」が91%と首位に躍り出ました。これは『進撃の巨人』最終話が掲載されたことが大きく影響しており、リアルミュージアムの展開や付録戦略、WEBとの連携を上手く行ったことで倍近くの発行部数となったようです。
巣ごもり期は男性アイドル誌強し!?duet・POTATO・myojoは順調増加
ここ数年の巣ごもり期において、発行部数を順調に伸ばしているのが男性アイドル誌です。
増加率TOP20の中には、「duet(81%増)」、「POTATO(44%増)」「Myojo(13%)」がランクインしています。
部数が減った雑誌ワースト20
苦境が続く子供向け雑誌・女性向けアニメ誌
巣ごもり期以前から苦境が続くのが、子供向け雑誌です。
全盛期は30万部以上の部数をほこっていた子供向けヒーロ雑誌「てれびくん」は、今回最小部数の55,000部(44%減)という結果となっています。
おなじくヒーロ誌の「テレビマガジン」は40%減、少女漫画雑誌「ちゃお」は35%減、女性向けアニメ誌「PASH!」は31%減、「ベツコミ」は23%減という結果となりました。
どこまで伸びる!?サブスク型シニア雑誌「ハルメク」
一方増加が続いているのがシニア誌のハルメクです。一般販売はせずに、定期購読のみに絞ったサブスク型雑誌です。
読者からの声を徹底して取り入れていることでも有名で、購読者への調査データをうまく誌面づくりや通販事業などに反映できたDX成功事例とも言えるかもしれません。
全体の傾向
最後に全体的な傾向です。部数が5%以上増えた雑誌は全体の14.1%で、ほぼ半数となる48.2%が5%以上減少する結果となっています。
ダッシュボード
以上の数値変化を踏まえ、ダッシュボードを最新数値に更新しました。
データポータル版はこちらからもご覧いただけます。
※当社では広報活動のサポートの他、各種ダッシュボード作成もサポートしています。お問い合せフォームよりお気軽にお問い合せください。
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