総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」を読み取く
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今年も総務省から2022年度「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の結果が発表されました(調査自体は2021年末実施)。
毎年この調査では「最も接触しているニュース」や「利用しているSNS」などの調査項目があり、その推移が興味深い内容となっているので、ポイントを追ってご紹介します。
※各画像でご紹介しているグラフやデータは下記リンクよりダッシュボードで操作可能です
・接触メディア調査
・情報取得経路調査
接触メディア
接触しているニュースメディア
※パソコンブラウザー閲覧推奨
最も接触しているニュースでは、昨年に引き続き「ヤフーニュース/Googleニュース」が75.5%で最多となっており、紙の新聞は39.3%と接触率減少が続いています。
最も接触しているニュースメディア
接触しているメディアの中で、最も接触しているメディアとしては、例年の傾向は変わらず「ヤフーニュース/Googleニュース」が46.5%と最も多い結果となっています。
接触している動画メディア
接触している動画メディアでは、YouTubeが最も多く88.2%と過去最高となっています。またNetflixの影響か「GYAO!、アクトビラ、Hulu(フールー)、Netflix(ネットフリックス)、ひかりTVなどのオンデマンド型の動画配信サービス」が昨年から伸びています。
利用しているSNS
利用しているSNSでは、InstagramやTikTokが年々上昇しており、20代女性ではInstagramの閲覧が8割を超える結果となっています。
情報の取得経路
時事ニュースの取得経路
時事ニュースの情報取得経路(最も情報を得たメディア)についての調査では、テレビが49.4%と過去最低を記録し、インターネットが28.6%と過去最多となっています。
性年代別傾向
性年代別に見ると10代ではテレビからニュースを取得する割合が20代よりも増えていることが分かります。これは無料電波放送の特徴かもしれません。
グルメ情報の取得経路
グルメ情報の取得経路(最も情報を得たメディア)としては、ソーシャルメディア(オレンジ色)の増加率が目立つ結果となっています。
性年代別傾向
2022年度の調査結果を年代別で見ると傾向は顕著で、20代女性では43.8%とソーシャルメディアが最も多い結果となっています。
ショッピング情報の取得経路
ショッピング情報の取得経路(最も情報を得たメディア)でも、ソーシャルメディアが増加傾向にあります。
性年代別傾向
ショッピング情報は男女で傾向が大きく変わるようです。特に20代女性がソーシャルメディア経由で情報を得ていることが分かります。
旅行・観光情報の取得経路
旅行情報の取得経路(最も情報を得たメディア)では、2021年はコロナの影響か全体の数値が下がっていますが2022年度では増加し、ここでもソーシャルメディアの伸びが顕著となっています。
性年代別傾向
旅行・観光情報も20代女性でソーシャルメディアの割合が高い結果となっています。
20代女性のソーシャルメディア利用率変化推移
ソーシャルメディアからの情報取得が最も多い20代女性に限定して、その推移を見ると5年前の約2倍の利用率となっていることが分かります。
全体を通して新聞と同様、グルメ情報などを筆頭に雑誌から情報を得ているユーザーが減ってきている傾向が見て取れます。
しかし、この調査では「雑誌」にはdマガジンなどのデジタルブックなどの説明が一切含まれていないので、300万人以上のユーザーがいるとされる「dマガジン」の利用動向なども踏まえて考えたほうが良いかもしれません。
以上、2022年度の総務省「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の解説でした。
各種データは下記ダッシュボードにもまとめていますので、参考にしていただければと思います。
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