経済YouTubeチャンネル2024最新動向(PIVOT vs ReHacQ vs NP)
昨年、経済YouTubeチャンネルの動向(PIVOT vs ReHacQ vs NP)を調査しましたが、先日ReHacQが登録者数100万人を突破したということで、2024年最新数値を可視化してみたいと思います。
登録者数推移
まずは最新データをもとに、各チャンネルのチャンネル登録者数の推移を可視化してみます。
このグラフを見るとPIVOTがNewsPicksを意識した動きであることが明確に分かります。
2023年5月付近からNewsPicksを追い抜いた2023年9月まで急上昇しており、この期間はチャンネル登録を目的として、広告などのプロモーションを強化していたことが推定されます。
またPIVOTの角度が2023年5月前と比べ、2023年9月以降の上昇率が増えている傾向も見て取れます。
登録数合計値だと分かりづらいので、月次の登録数の差分(毎月何人純増しているか)をグラフにしてみます。
こうすると、ReHacQは2023年3月の番組スタート時に大きく登録者数を伸ばし、2024年7月にも小さな山が発生していることが分かります。
データを見ると7/10と7/11でピークが発生していたことが分かります。
これは都知事選開けにメディアにも注目されていた石丸伸二さんが、ライブ出演した生動画が公開されたタイミングであり、同時接続では10万超、再生数は100万回超となっています。
こうしてみると、再生数から登録までユーザー行動をもっていくには、ニュース性など「まさに今」というホットな話題が重要であることが見て取れます。
ライブ放映はチャンネル登録させやすいという傾向もあるのかもしれません。
またこの7/10付近では、デヴィ夫人、森永卓郎さんなどが出演した方が140万再生を超えており、このあたりの相乗効果もあるかもしれません。
一方PIVOTはやはり、2023年5月から9月付近まで一気に伸ばし、その後も毎月の登録者数は増加傾向にあることが分かります。
最近では2024年7月付近に山が出ており、月次登録数では過去最多となっています。
これは以下などの100万再生を超える動画もありますが、PIVOTはどちらかというと広告などのプロモーション経由で獲得している印象です。
累計視聴数推移
次に累計視聴数の推移を比較してみます。
全体の再生数はNewsPicksが圧倒的で、この差は広がっているようにも見えます。
動画1本あたりの視聴回数
最後に各指標を前回2023年5月計測時と比べながら見てみたいと思います。
2023/5/26時点 |
NewsPicks |
PIVOT |
ReHacQ |
---|---|---|---|
動画本数 |
2,179 |
721 |
75 |
累計視聴数 |
313,592,531 |
71,420,800 |
13,715,771 |
登録者数 |
814,000 |
429,000 |
328,000 |
1本あたりの視聴回数 |
143,916 |
99,058 |
182,877 |
1登録者あたりの視聴回数 |
385 |
166 |
42 |
2024/9/30時点 |
NewsPicks |
PIVOT |
ReHacQ |
---|---|---|---|
動画本数 |
4,108 |
2,068 |
655 |
累計視聴数 |
721,921,808 |
309,369,102 |
175,541,273 |
登録者数 |
1,400,000 |
2240,000 |
1,000,000 |
1本あたりの視聴回数 |
175,735 |
149,598 |
268,001 |
1登録者あたりの視聴回数 |
515 |
138 |
175 |
スタッフ数(社保ベース) |
925 |
35 |
6 |
スタッフ1名あたりの視聴回数
(1本あたりの視聴回数/スタッフ数)
|
189 |
4,274 |
44,666 |
まず登録者数は、
1位:PIVOT 224万人
2位:NewsPicks 140万人
3位:ReHacQ 100万人
となっています。PIVOTの登録者数は昨年5月時点で約43万人であったのが、224万人まで急増していることが分かります。
動画1本あたりの視聴回数(累計視聴回数/動画本数)は、ReHacQが約26万8千回とトップです。
そして1登録者あたりの視聴回数(累計視聴回数/登録者数)は、NewsPicksが515回とトップです。
制作グループの規模感も異なることから、今回からスタッフ数も記載して比較してみたところ、運用コスパが最も良いのはReHacQでその差は指数だけだと200倍以上にもなっています。
誰が見ているのか
アカウント外からはデモグラデータは推測となってしまいますが、検索データから興味ユーザーの年齢層を確認してみると、意外?なことに各メディア共に40代50代が中心であることが分かります。
これはリハックが急増した2024年7月だけで見ても同様の傾向です。
経済メディア読者層も高齢化
経済メディアといえば、ビジネスパーソンとして脂が乗ってくる30代・40代をターゲットとしたメディアが中心だった印象であり、40・50代が中心読者層というのは直感的には少し意外です。
実際に2019年のNewsPicksと検索したユーザー層を比較すると、5年でボリュームゾーンが30代から40代にシフトしていることが分かります。
次回は今の30代が経済メディアとして、何を見ているのかを探ってみたいと思います。
以上、NewsPicks vs PIVOT vs ReHacQのYou Tubeの最新動向でした。
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