令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査を読み解く
目次[非表示]
※当記事はPCからの閲覧に最適化しています。
今年も総務省から令和4年度 情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査が発表されました。この調査は各種メディアの利用時間を定点調査しているものです。
インターネット、ソーシャルメディア等のインターネット上のメディア、テレビ、ラジオ等の情報通信メディアについて、利用時間の長さ・時間帯、利用率、信頼度等を継続的に把握し、新聞、雑誌等の情報通信メディア以外のメディアを含め、メディア間の関係や利用実態の変化等を明らかにすることを目的として平成24年から実施(東京大学大学院情報学環 橋元良明教授ほかとの共同研究)。
今年もバキバキにセル結合してある汚いお役所Excelと格闘し、データをまとめてみましたので、いくつか調査内容をピックアップして見ていきたいと思います。
接触しているメディア
まず「問4(1)あなたは、紙やネットを問わず次のようなかたちでニュース記事を読んでいますか。あてはまるものにすべて○をつけてください。(○はいくつでも)」という質問の回答を、時系列で見ていきます。
昨年まで右肩上がりだった「Yahoo!ニュース、Googleニュースなどポータルサイトが提供するニュース配信サービス」が初めて前年度に比べて減少となりました。
最も接触しているメディア
続いて、「問4(2) 問4(1)で○がついたうちもっともよく利用しているものを1つ記入してください。」という最も接触しているメディアの質問を見ていきます。
「Yahoo!ニュース、Googleニュースなどポータルサイトが提供するニュース配信サービス」の割合は年々上昇していることが分かります。
20代はヤフーニュースよりもLINEニュース
年代別で見ると20代だけ動きが逆で、やフーニュースは年々減少し、LINEニュースが増えていることが分かります。
利用しているSNS
続いて利用しているSNSを選択式で聞いた設問の答えです。一旦InstagramとTikTokで絞り込んでみます。
TikTok、Instagram共に若年層では増加傾向が続いていることが分かります。
情報源にしているメディア
続いて「問8 この1ヶ月の間に、(1)~(7)の内容に関する情報を得た情報源としてあてはまるものに、1~10の中からいくつでも○をつけてください。(○はそれぞれいくつでも) その種の情報を必要としなかった場合には 11 に○をつけてください。また、○がついた情報源のうち、もっともよく情報を得た情報源の番号を右の欄に記入してください。○が1つの場合はその番号をご記入ください。」という設問の、時事ニュース、グルメ情報、ショッピング、旅行・観光情報について見ていきます。
全体では時事ニュースはテレビが最も多い一方で、インターネットが徐々に増えてきているのが分かります。
また、グルメ情報・ショッピング情報・旅行観光ともに、「ツイッター、LINE、フェイスブックなどのソーシャルメディア」が増えてきていることが見て取れます。
20代(特に女性)だけの特有傾向あり?
今回特に顕著な傾向が見られたのが20代のソーシャルメディア活用の動きです。
それぞれのカテゴリーでソーシャルメディアだけのデータに絞ってみていきます。
時事ニュース
上記はソーシャルメディアだけに絞ったデータです。
ここ数年で20代(特に女性)が顕著に上がっていることが分かります。
グルメ情報
ショッピング情報
ショッピングでは41.5%と急増してます。
旅行・観光情報
一番顕著に傾向が出ているのが「旅行・観光情報」で2017年度調査では6.5%であったのが、2023年度調査では38.7%まで増えています。
選択肢が「ツイッター、LINE、フェイスブックなどのソーシャルメディア 」となっており、内訳が分からないのですが、InstagramやTikTk、Twitterなどの情報が含まれていると思われます。
メディア接触時間
最後にメディア接触時間です。
テレビ利用時間
60代のテレビ録画視聴が増加
60代のテレビ(録画)視聴の時間が増加していることが分かります。
新聞・ラジオの利用時間
最後に新聞とラジオの利用時間です。
60代でも新聞の利用時間が減少していることが分かります。
以上、総務省の「情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」の調査結果のまとめでした。
こうした役所の調査は既にまとめられた集計データとしてしか開示されていないケースが多いです。
より踏み込んだ分析をするためにも、早めにローデータで開示してくれることを期待します。
▼合わせて読みたい