調査PR(調査リリース)とは?費用相場・進め方・成功事例を解説
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調査PR(調査リリース)とは?費用相場・進め方・成功事例を解説

調査PR(調査リリース)とは、自社のアンケート結果をニュースにしてメディア掲載を狙う広報手法。費用相場10万円前後〜150万円、3〜4週間の進め方6ステップ、記者に使われる書き方、成功事例と失敗パターンを広報支援400社以上のPR会社が解説。

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主なポイント

調査PRとは、自社で実施したアンケート調査の結果をニュースとしてプレスリリースで発信し、メディア掲載を獲得する広報手法です。 ・新商品や新サービスがなくても発信できる点が、通常のプレスリリースとの最大の違い ・強みは、新しい出来事がない時期でも、社会に役立つ発見を記者が使える数字として共有できること ・費用は掲載の保証ではなく、テーマ設計からリリース執筆・配信まで、掲載される確率を上げる工程への支払い ・費用は、自社実施で10万円前後、調査だけ外注で数十万円、PR会社にフルパッケージで80〜150万円が相場(当社PRナビリサーチは50万円〜) ・期間は3〜4週間(スクリーニング約1週間、本調査3〜5日、リリース作成1週間) ・サンプル数は全体で500名以上、予算があれば1,000名が目安(1,000名の誤差±3.1ポイントは95%信頼水準・回答割合50%・単純無作為抽出を仮定した理論値)。年代別などグループごとに比べるなら、グループごとの人数から逆算する ・当社の広報支援の実績は400社以上(2009年から)

調査PR(調査リリース)とは

調査PRとは、自社で実施したアンケート調査の結果を、ニュースとしてプレスリリースで発信し、メディア掲載を獲得する広報手法です。調査リリースは、その発信に使うプレスリリースそのものを指します。実務では、調査PRと調査リリースをほぼ同じ意味で使います。

「30代女性の約7割が〇〇と回答」という見出しの記事を、ネットニュースで目にしたことがあると思います。その多くは、企業が自社で行った調査の結果を、記者が記事に仕立てたものです。企業は数字という事実を提供し、メディアはそれを社会の関心事として報じます。

調査PRの核は、商品ではなく「世の中の実態」を売り物にする点にあります。味の素は2015年、睡眠に関する調査で「20〜30代の7割に不眠症の疑い」という結果を発表しました。

この結果は産経新聞と朝日新聞に載り、朝日新聞デジタルの記事がYahoo!ニュースのトップに掲載されました(当社の事例分析)。記事の主役は睡眠の実態で、同社の商品名は脇役です。それでも「睡眠といえば味の素」という結びつきが、読者と記者の記憶に残ります。

報道された記事は、あとからその話題を検索する人の目にも触れます。生成AIの回答で情報源として参照されることもありますが、本記事の主題は調査PRの実務です。生成AIとの関係は、最後に補足としてまとめます。

通常のプレスリリースとの違い

最大の違いは、新商品や新サービスがなくても発信できることです。

項目通常のプレスリリース調査PR(調査リリース)
ニュースの核新商品・新サービス・提携など、自社の出来事自社が調べた「世の中の実態」
発信できる頻度出来事が起きたときだけ企画次第で年に何本でも
記事の主語自社社会・生活者(自社は情報源)
記者にとっての価値新しい出来事を伝える一次情報社会の実態を示し、記事の裏づけになる数字
二次利用製品資料・営業での説明・採用広報など営業資料・ホワイトペーパー・セミナーの素材
主な掲載先業界紙・専門メディア、話題性があれば一般紙やテレビネットニュース・全国紙・テレビの生活情報

通常のプレスリリースは、新商品や提携といった出来事そのものがニュースになります。記者にとっても欠かせない情報源で、調査PRはその代わりではありません。調査PRの強みは、発表する出来事がない時期でも、社会に役立つ発見を共有できることです。記者は自分の記事の裏づけになる数字を探しているので、使える数字を示せれば、自社の出来事がないときにも接点を作れます。

調査PRのメリット・デメリット

メリットは、ニュースの種を自社で作れることです。デメリットは、テーマ選びを誤ると、費用をかけても記事にならないことです。

メリットは3つあります。一つ目は、商品発表の予定がない時期でもメディア露出を作れることです。

二つ目は、掲載された記事が「第三者による言及」として残り、あとからその話題を調べる人の目にも触れることです。

三つ目は、調査データを営業資料やセミナーに二次利用できることです。

デメリットも3つあります。一つ目は、費用が先に出ていくことです。調査費と制作費は、掲載の有無にかかわらず発生します。

二つ目は、結果を選べないことです。自社に都合のよい数字が出るとは限らず、都合のよい結果だけを切り取れば記者の信頼を失います。

三つ目は、テーマが狭すぎると記事にならないことです。読者の多いメディアほど「多くの人に関係ある話」を求めます。

調査PRの成否は、調査を始める前のテーマ設計でほぼ決まります。

掲載されるテーマの作り方

記者が記事にするテーマは、「社会の関心事」と「自社の専門領域」が交わる場所にあります。どちらか一方では記事になりません。社会の関心事だけなら自社が発信する理由がなく、自社の専門領域だけなら読者がいません。

社会の関心事と自社の専門領域の2つの円が重なる図。重なった部分が記事になるテーマ。社会の関心事だけだと自社が発信する理由がなく、自社の専門領域だけだと読者がいない。例は味の素(2015年)の「スマホと不眠」×「睡眠の質を高めるアミノ酸」

当社がこれまで分析してきた公開事例では、交点は次のように作られていました。

発信企業社会の関心事自社の専門領域調査規模主な掲載先
味の素(2015年)スマホと不眠睡眠の質を高めるアミノ酸(商品「グリナ」)1,200名産経新聞、朝日新聞、Yahoo!ニュース トップ
紀文食品(2015年)築地市場の移転発祥の地が築地。魚河岸あげのキャンペーン10,000名スポニチアネックス、Yahoo!ニュース、日経新聞朝刊
ユニクロ(2017年)働き方改革、ビジネスカジュアルジーンズ。10月26日「デニムの日」に合わせて発表1,000名日経電子版、NewsPicks、Yahoo!ニュース、DIME、マイナビニュース、日経MJ
マンハッタン・アソシエイツ(2017年)宅配便の値上げ、当日配送の取りやめ物流ソフトウェア非公表ネットショップ担当者フォーラム、Yahoo!トピックス

出典:当社ブログの事例分析(味の素・紀文、ユニクロ、マンハッタン・アソシエイツ)

4社に共通する作り方は、次の4点です。

一つ目は、時流に寄せることです。築地移転の前年、宅配便の値上げが話題の月、デニムの日など、「なぜ今この調査なのか」に答えがあると、記者は記事の書き出しに困りません。

二つ目は、誰もが感じているのに数字になっていないことを、数字にすることです。「通販の送料を払うことに8割が抵抗がある」は、多くの人が感じていた実感を数字にした結果でした。

三つ目は、賛否が割れる問いにすることです。「職場でジーンズはアリかナシか」は、X(旧Twitter)で「アリだ」「ナシだ」「職種による」と議論を呼びました。当たり前の結果は拡散しません。

四つ目は、専門家の解釈を添えることです。味の素のリリースには睡眠クリニックの医師、ユニクロのリリースには服装心理のカウンセラーのコメントが入っていました。新聞の紙面にも、医師のコメント付きで載っています。専門家のコメントがあると、記者は結果の意味を読者に説明しやすくなります。ただし、コメントを付ければ客観的になるわけではありません。設問の作り方と数字そのものが確かであることが前提です。

調査PRの進め方【6ステップ】

企画から配信までは、標準で3〜4週間です。次の表は、当社のPRナビリサーチで実際に踏んでいる工程です。

調査PRの進め方6ステップの流れ図。1 ヒアリング・目的整理(数日)、2 調査テーマの企画(1週間)、3 設問設計(約1週間、スクリーニング含む)、4 調査実施・分析(3〜5日)、5 プレスリリース作成(1週間)、6 配信・メディア露出(配信日から1〜2週間)。企画から配信までは標準で3〜4週間

#ステップやること目安期間つまずきやすい点
1ヒアリング・目的整理「〇〇といえば自社」にしたいテーマ領域と、記事化の先に欲しい成果(認知、問い合わせ、採用など)を決める数日目的が「とにかく掲載」だと、テーマが自社商品に寄る
2調査テーマの企画社会の関心事と自社の専門領域の交点で候補を3〜5本出し、記者目線で1本に絞る1週間社内の意見で選ぶと、読者のいないテーマになる
3設問設計5〜10問。見出しになる設問を1〜2問置く。対象者の出現率を見るスクリーニング調査を先に回す約1週間(スクリーニング含む)結論ありきの誘導設問。回答を選ばせる選択肢の偏り
4調査実施・分析ネットリサーチで本調査。300〜1,000名。クロス集計で「意外な差」を探す3〜5日単純集計だけで終わり、年代差や地域差の発見を逃す
5プレスリリース作成タイトルに数字と発見を入れる。グラフは記事にそのまま使われる前提で作る。調査概要を必ず載せる1週間全設問を並べた「報告書」になり、ニュースが埋もれる
6配信・メディア露出配信先メディアを選び、配信サービスで一斉配信する。掲載後は営業資料に二次利用配信日から1〜2週間記者から問い合わせが来たときに答えられる担当者と資料を用意していない

サンプル数は何名必要か

全体の結果を1つの数字で示すなら、サンプル数は500名以上、予算があれば1,000名がひとつの目安です。根拠は誤差の大きさと、メディア自身が使っている規模の2つです。ただし、必要な数は対象者の絞り方と、何グループに分けて比べるかで変わります(後述)。

回答の割合が50%付近のとき、95%信頼水準での誤差は次のようになります(単純無作為抽出を仮定した理論値)。

有効回答数誤差の幅
100名±9.8ポイント
300名±5.7ポイント
500名±4.4ポイント
1,000名±3.1ポイント
2,000名±2.2ポイント

有効回答数ごとの誤差の最大値(回答割合50%、95%信頼水準)の棒グラフ。100名で最大±9.8ポイント、300名で最大±5.7ポイント、500名で最大±4.4ポイント、1,000名で最大±3.1ポイント、2,000名で最大±2.2ポイント。年代別に比べると全体1,000名でも1年代あたり約200名で最大約±6.9ポイント。単純無作為抽出を仮定した参考値で、一般的なネット調査の偏り全体を示すものではない

100名で「7割が〇〇」と言っても誤差は最大±9.8ポイントあり、記者は数字を使いにくくなります。なお、この誤差は無作為抽出を仮定した参考値で、一般的なネット調査の偏り全体を示すものではありません。

もう一つの根拠は、メディア自身の調査規模です。日本経済新聞が働く女性の恋愛観を取材した記事はネット調査1,000名、日経MJの連載「1,000名の家計簿」も1,000名でした。

新聞に掲載された企業の調査を並べても、リオンが1,000名、産業能率大学が831名、マンダムが438名と、おおむね500〜1,000名です(当社の事例分析)。メディアが自分で使う規模に合わせておけば、「母数が足りない」と言われにくくなります。

注意したいのは、グループ別に比べる場合です。たとえば20〜60代を年代別に比べるなら、全体が1,000名でも1年代あたりは約200名で、年代ごとの誤差は最大約±6.9ポイントになります。「20代だけ突出して高い」のような年代差を見出しにしたいなら、比べるグループごとに必要な数を見積もってから、全体の規模を決めます。

対象を絞る調査では、その分だけ集めにくくなります。「小学生の子どもがいる共働きの母親」のような条件では、出現率を先にスクリーニング調査で確かめてから本調査の規模を決めます。当社ではこの工程を約1週間で回しています。

調査リリースの書き方とテンプレート

調査リリースの型は、タイトル、リード、トピックス、専門家コメント、調査概要の5部構成です。

部位書くことポイント
タイトル最も意外だった数字を1つ「〇〇の7割が△△」。記者が見出しにそのまま使える形にする
リード誰が、誰に、何を調べ、何が分かったかを3〜4文でここだけ読めば記事が書ける状態にする
トピックス見出し+グラフ+2〜3文の解説を3〜5個1トピック1グラフ。全設問は載せない
専門家コメント結果の解釈を第三者の言葉で医師、大学教員、業界団体など。肩書と実名
調査概要調査名、調査方法、調査期間、調査対象、有効回答数、調査主体これがないと記者は使えない。省略しない

タイトルの数字は、リリースを書く前の設問設計で決まります。「見出しになる設問を1〜2問置く」と6ステップの表に書いたのは、このためです。

もう一つのコツは、キャッチフレーズを企業側で作り込まないことです。味の素の事例では、朝日新聞の記事タイトルは「就寝直前までスマホ、7割が不眠症の疑い」でした。それをYahoo!ニュースの編集部が「寝るまでスマホ 7割不眠症か」と付け直して、トップに掲載しています。

記者は企業が押しつけたフレーズを嫌います。リリースは事実を淡々と書き、印象的な言葉はメディアに「思いついてもらう」方が、結果として広がります。

グラフは、記事にそのまま転載される前提で作ります。1枚のグラフに1つの発見、数字は大きく、色は2〜3色までにします。プレスリリース全般の書き方は、記事に繋がるプレスリリースの書き方10のポイントにまとめています。

調査PRの費用相場

費用は、誰がどこまでやるかで3段階に分かれます。

実施形態費用の目安費用に含まれるもの向いている会社
自社で実施10万円前後セルフ型ネットリサーチの調査費(例:10問×500名で5万円)と、配信サービスの利用料(例:1配信3万円、税抜)。企画、設問設計、執筆、記者対応はすべて社内の工数広報担当者がいて、調査リリースを出した経験がある
調査だけを外注数十万円規模調査会社による設計・実査・集計。リリースの執筆と配信、記者対応は自社調査設計に不安があるが、書く力と記者との接点はある
PR会社にフルパッケージ80〜150万円が一般的な相場。当社のPRナビリサーチは50万円から企画、設問設計、実査、分析、リリース執筆、配信先メディアの選定と配信初めて調査PRを行う。企画から配信まで一式で任せたい

出典:セルフ型ネットリサーチの単価はFreeasy料金表(1問×1名10円、10問×500名で50,000円)、配信サービスの単価はPR TIMESの従量課金の基本プラン(3万円/1件、税抜)、外注調査の規模感はPRIZMA「調査リリースとは」の記述(本格的な調査では数十万円程度)、PR会社の相場と当社価格はPRナビリサーチのページによる。いずれも2026年9月時点。

自社で実施する場合の10万円は、お金の話だけです。

テーマの企画、設問の設計、集計、執筆、配信後の記者対応まで含めると、当社の目安で担当者1人あたり2〜3週間分の工数がかかります。この工数を社内で捻出できるかどうかが、自社実施と外注の分かれ目です。

費用は「掲載の保証」ではなく、「掲載される確率を上げる工程」への支払いです。テーマの企画、設問設計、調査、リリース執筆、配信先メディアの選定と配信までが、その工程に含まれます。

成功事例

当社が支援した調査PRの掲載事例です。クライアント名は非公開ですが、掲載先はいずれも実名です。

時期調査テーマ掲載先備考
2026年3月家庭の防災に関する調査熊本放送(テレビ)地方局の生活情報として放送
2026年2月教育に関する調査Yahoo!ニュース月間50億PVといわれるYahoo!ニュースへの掲載
2025年12月クライアントの調査PRYahoo!ニュースほか事例
2025年7月クライアントの調査PR企画NHK公共放送での紹介(事例)
2021年7月クライアントの調査PR日経MJ流通・消費の専門紙。BtoB領域でも有効(事例)
2018年12月クライアントの調査PRTBS「上田晋也のサタデージャーナル」地上波での調査結果の放映(事例)

出典:PRナビリサーチの掲載実績と、当社ブログの事例記事

テレビと新聞は、ネットニュースより難易度が高い掲載先です。調査結果が放送で使われるには、映像にできる実態と、番組でコメントを取れる専門家が要ります。ネットニュースで完結させるか、テレビと新聞まで狙うかは、設問設計の前に決めておく必要があります。

失敗しやすい5つのパターン

調査PRが記事にならないときの原因は、ほぼ次の5つに収まります。

一つ目は、サンプル数の不足です。100名の調査で「7割」と言っても、誤差は最大±9.8ポイントあります。記者は数字の裏づけを聞きます。答えられない数字は使われません。

二つ目は、結論ありきの設問です。「〇〇は便利だと思いませんか」のような誘導設問や、自社に有利な選択肢だけを並べた設計は、記者が読めばすぐ分かります。都合のよい結果を切り取ったリリースは、その1本だけでなく、次のリリースの信頼も落とします。

三つ目は、自社目線のテーマです。「自社商品の利用者の満足度は90%」は、その会社にとって大事な数字ですが、読者には関係がありません。記事になるのは「世の中の実態」であって、自社の実態ではありません。

四つ目は、発表時期のずれです。話題が過ぎたあとの調査は、いくら結果がよくても記事になりません。記念日や制度改正のように日付が決まっている時流は、逆算して調査を回します。

五つ目は、調査概要の不備です。調査主体、調査方法、期間、対象、有効回答数のどれかが欠けたリリースは、記者が記事に使えません。信頼できるかどうか以前に、記事の中で「〇〇社が△△人に行った調査によると」と書けないからです。

調査PRを依頼できる会社の選び方

調査PRを専門に扱う会社は複数あり、得意分野が違います。比較するときは、次の3つの軸で公開情報を並べてください。

比較軸確かめること聞き方
調査設計力設問を自社で設計しているか。対象者の出現率を見積もり、スクリーニング調査を回しているか「サンプル数の根拠は何ですか」「スクリーニングは行いますか」
配信の設計どの配信サービスを使い、配信先メディアをどう選ぶか。記者から問い合わせが来たときに誰が答えるか「配信先はどう選びますか」「掲載先の媒体名を教えてください」
データと実績過去の掲載事例を媒体名つきで示せるか。掲載率を示す場合は、期間・分母・何を「掲載」と数えたかまで説明できるか。調査データの二次利用に制限がないか「掲載事例を媒体名で教えてください」「掲載率の分母と期間は?」「データは営業資料に使えますか」

生成AIの回答での見え方まで報告に含める会社もあります。その場合は、どのAIを、どの質問文で、どんな条件で、何回測っているかまで説明できるかを確かめてください。

当社の公開情報は、価格が50万円から、2009年からの広報支援の実績が400社以上、掲載先はYahoo!ニュース、読売新聞オンライン、livedoor NEWS、goo ニュース、excite ニュース、BIGLOBEニュース、日経MJ、NHK、TBSなどです。同じ項目を他社にも聞いて、並べて比べてください。

補足:調査リリースと生成AI

調査PRの軸は、記者に使われる数字を作ることです。そのうえで、生成AIとの関係を3点だけ補足します。

引用元の調査(外部データ):Muck Rackが2026年5月に公表した調査では、社名を含まない質問に対するChatGPT・Claude・Geminiの回答に含まれた2,500万本超のリンクのうち、84%が自社サイトと広告以外の外部情報源で、内訳で最も多いのは報道記事(27%)でした(LLMO対策とは)。これは引用元の構成比で、調査リリースを出せば引用が増えるという因果を示すものではありません。

当社の観察(条件つき):Claude(裏で使う検索エンジンはBrave)で調べた範囲では、Braveの検索結果の抜粋は中央値約150字でした(n=394、Claudeは何を「読んで」答えている?)。Claudeが内部で参照した本文全体を直接確認したものではありません。ほかの検索エンジンの抜粋の長さも確認していません。

書き方のヒント:数字は主語・対象・時期・回答数とともに書く、調査概要と日付を表で示す、自社サイトに調査結果のページを残して消さない。いずれも、記者に使ってもらうための書き方と同じです。

前後の変化を見たい場合は、測り方に注意が要ります。AIの回答は、AIの種類、検索の有無、質問文、地域といった計測条件で変わり、同じ条件でも回ごとに揺れます。

当社はAI Pulseで、APIを使って条件を固定した計測を主にしています。画面で見る回答は、ログイン状態・プラン・地域・履歴によって変わるため、補助的に確認します。調査リリースの前後で言及が変わっても、それだけで効果とは言い切れません。同じ条件で繰り返し測った傾向として見ます。

まとめ

たった1行で言えば、調査PRは「新商品がなくてもニュースを作れる広報手法」で、成否は調査を始める前のテーマ設計で決まります。費用は10万円前後から150万円、期間は3〜4週間、サンプル数は全体で500〜1,000名が目安です(比べるグループの数で変わります)。社会の関心事と自社の専門領域の交点でテーマを選び、記者が使える数字を出し、調査概要をそろえて配信する。この流れを押さえれば、初めての会社でも記事になる調査は作れます。

当社のPRナビリサーチは、テーマの企画から設問設計、調査、リリース執筆、配信先メディアの選定と配信までを一式で行う調査PRの代行サービスです。2009年からの広報支援の実績は400社以上です。「自社のどこに社会の関心事との交点があるか分からない」という段階からご相談いただけます。お気軽にお問い合わせください。

PRナビリサーチ(調査PR代行)

関連記事

参考文献・参考リンク

  • 株式会社ガーオン「PRナビリサーチ(調査PR代行)」 https://gaaaon.jp/services/research (価格50万円〜、PR会社の相場80〜150万円、期間3〜4週間、300〜1,000名・5〜10問、広報支援の実績400社以上)
  • 株式会社ガーオン「調査PRのコツとヤフートップ掲載の狙い方」(2015年12月) gaaaon.jp/…-2015-12-06-080000 (味の素・紀文の事例、新聞掲載調査のサンプル数)
  • 株式会社ガーオン「調査PRは"空気作り"にも最適!?」(2017年10月) gaaaon.jp/…-2017-10-24-220313 (ユニクロの事例)
  • 株式会社ガーオン「調査PRのヤフートピックス掲載事例」(2017年6月) gaaaon.jp/…-2017-06-18-150820 (マンハッタン・アソシエイツの事例)
  • 株式会社ガーオン「LLMO対策とは|費用相場と頼める会社3タイプ」(2026年8月) https://gaaaon.jp/blog/sme-llmo-consulting (Muck Rack「What Is AI Reading?」2026年5月:外部情報源84%・報道記事27%)
  • 株式会社ガーオン「Claudeは何を「読んで」答えている?」(2026年7月) gaaaon.jp/…e-search-mechanism (Braveの検索結果の抜粋は中央値約150字・n=394。Claudeが内部で参照した本文全体を直接確認したものではない)
  • Freeasy「料金」 https://freeasy-survey.com/price/ (1問×1名10円、10問×500名50,000円。2026年9月14日閲覧)
  • PR TIMES「料金プラン」 https://prtimes.jp/price/ (従量課金の基本プラン3万円/1件、税抜。2026年9月14日閲覧)
  • PRIZMA「調査リリースとは?」 www.prizma-link.com/press/blog/kzTmts07 (外注調査の費用感。2026年9月14日閲覧)
  • 誤差の幅:95%信頼水準、回答割合50%、単純無作為抽出を仮定した理論値(1.96×√(0.25÷n))。年代別200名の最大約±6.9ポイントも同じ式。当社計算

よくある質問

Q.調査PRと調査リリースは何が違いますか?

調査PRは、自社調査の結果を発信してメディア掲載を獲得する広報手法の全体を指します。調査リリースは、その発信に使うプレスリリースそのものです。実務では、両者をほぼ同じ意味で使います。

Q.調査PRの費用はいくらくらいかかりますか?

自社で調査から配信まで行えば10万円前後、調査だけを外注すれば数十万円、PR会社に一式を任せると80〜150万円が一般的な相場です。当社のPRナビリサーチは50万円からです。

Q.サンプル数は何人いれば十分ですか?

全体の結果を示すなら500名以上、予算があれば1,000名が目安です。ただし必要な数は、対象者の絞り方と、何グループに分けて比べるかで変わります。たとえば全体1,000名を5つの年代に分けると1年代あたり約200名で、誤差は最大約±6.9ポイントになります。1,000名なら全体の誤差は±3.1ポイント(95%信頼水準、回答割合50%・単純無作為抽出を仮定した理論値)で、新聞社の自社調査と同じ規模です。ネットリサーチのパネルは確率標本ではないため、この値は精度の保証ではなく規模の目安です。対象を絞る調査では、出現率をスクリーニング調査で先に確かめます。

Q.調査からリリース配信まで、どれくらいの期間が必要ですか?

標準で3〜4週間です。スクリーニング調査に約1週間、本調査に3〜5日、リリース作成に1週間が目安です。記念日など発表日が決まっている場合は、そこから逆算して企画を始めます。

Q.BtoB企業でも調査PRは効果がありますか?

あります。物流ソフトウェア企業の送料に関する調査はYahoo!トピックスに載り、当社が支援したBtoB企業の調査は日経MJに掲載されました。業界の専門メディアは、業界の実態を示す数字を常に探しています。

Q.自社で実施する場合と代行を依頼する場合、何が違いますか?

費用と工数の配分が違います。自社実施は現金の支出が10万円前後で済む代わりに、企画、設問設計、執筆、記者対応まで担当者の2〜3週間分の工数がかかります。代行は、企画からリリース執筆、配信までの工数をまとめて委託する形です。

Q.調査リリースは生成AIの回答にも影響しますか?

報道記事は生成AIの回答で引用元として多く使われています。Muck Rackの調査(2026年5月)では、社名を含まない質問への回答に含まれたリンクの84%が自社サイトと広告以外の外部情報源で、最多は報道記事でした。ただしこれは引用元の構成比で、調査リリースを出せば引用が増えるという因果を示すものではありません。AIの回答は計測条件や回ごとに揺れるため、前後を比べるなら条件を固定して繰り返し測る必要があります。

Q.記者に使われる調査リリースの書き方のコツは?

タイトルに最も意外だった数字を1つ入れ、数字は主語・対象・時期・回答数とともに書き、調査主体・方法・期間・対象・有効回答数をまとめた調査概要を必ず載せることです。キャッチフレーズは作り込みすぎず、事実を淡々と書きます。配信後に記者から問い合わせがあったとき、すぐ答えられるようにしておきます。

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